携帯電話が必要なくなる理由

電話を上回る『何か』

ではもし電話に変わる『何か』が出てきたとしよう。それは今ある電話よりも高性能で安くなくてはならない。そうでなければ変化に伴うエネルギーを費やすリスクを人々は選ばない。仮定としてその『何か』が高性能で無料となったとしよう。巷でも話題が上がり、多くの人がfacebookを利用し始めた時のようにして『何か』をこぞって利用し始める。みんな『何か』を使うだけで高揚感を持てる。『何か』はスペシャルだ。暗号化された通信、通話記録でいくらでも過去の会話を聞ける、国際通話かけ放題、通話の障害も少なく、まるで隣にいる人と話しているような臨場感、相手の空気さえも読める……。誰も文句なしの評価だ。それでも人々は電話を持ち続けるのだろうか。あるいは持ち続けたいのだろうか。

現状では電話という機能を越えるものをインターネット上では供給できていない。IP電話もあるがモバイルで使用するには遅延絶縁があるので軍配は電話にある。Skypeとて対携帯電話や固定電話へかけるには料金が発生する。
2014/2/12現在ではこのような料金体系になっている。

プリペイド料金 - 日本
通話 a  1分あたり 1(VAT 除く)
日本 b  1,7 セント/分
日本  VOIP 2,7 セント/分
日本  携帯電話 8,2 セント/分

a 特別な記載がない限り、接続料金が適用されます: 6,6 セント
b 接続料金が適用されます。 3,6 セント

また通信速度によって通話のクオリティがひどく下がることもある。これでも通信速度が良好でSkype同士の通話なら携帯電話よりも音が良くて無料という素晴らしい機能を持ったものであることは忘れてはいけないのだが、なんと言っても人生で費やす電話料金を考えると、電話に代わる『何か』が出てきてほしいと願わずにはいられない。
ここで一先ず電話に代わる機能を有する、とういう条件を挙げてみよう。

・安い(1分十円以下のような世界)または無料
・質が高い(音がいい、とか、切れない、とか)
・固定電話、携帯電話にもかけられる
・国際電話に境がない(インターネットと同じ)
・固有の番号を持てて、従来の電話からもかけられる

といったところが最低ラインだろうか。もしこんな高機能な『何か』が出てきてもまだまだ電話を持っていたい幻想を拭うことは難しいだろう。しかし次のような計算をしてみても考え直さないでいられるだろうか。

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